2026.2.4 シンポジウム「企業価値向上と女性リーダーシップ」を開催しました
2026年2月4日、シンポジウム「企業価値向上と女性リーダーシップ」を東証ホールにて開催しました。本シンポジウムは対面およびオンライン配信によるハイブリッド形式で実施し、会場には約100名、オンラインからは約300名、合計約400名が参加しました。

開会にあたり、関口倫紀 副院長が挨拶を行いました。続く基調講演では、企業実務および学術研究それぞれの立場から、女性リーダーシップと企業価値向上に関して様々な見解が示されました。
基調講演Ⅰでは、株式会社日本取引所グループ 取締役兼代表執行役グループCEO 山道裕己 氏が「コーポレートガバナンス改革と多様性確保の重要性」をテーマに講演しました。企業の持続的成長には実効性あるガバナンス改革が不可欠であり、その基盤として多様性の確保が重要であり、特に女性登用は、意思決定に多様な視点を取り入れ、企業価値向上につながる重要な経営課題であることが強調されました。
基調講演Ⅱでは、株式会社野村総合研究所 代表取締役社長 柳澤花芽 氏が、「AI時代における女性キャリア形成の展望」をテーマに講演しました。女性登用をD&Iの第一歩と位置づけ、企業価値向上につながる具体的な取り組み例が紹介されました。AI時代には多様な視点の重要性が一層高まり、AIによる同調性バイアスを回避する観点からも、多様性ある組織づくりと人材育成の必要性が提起されました。また、挑戦を促す環境づくりや適度な「ムダ」を許容することが新たな価値創出につながるとの考えが提示され、将来的には女性がマイノリティではなくなる社会への期待が語られました。
基調講演Ⅲでは、関口 教授が、男女のキャリア形成やリーダーシップの差異について、文化的規範・組織構造・心理的要因の観点から整理しました。そのうえで、トップダウン、ボトムアップ、そして人事制度や組織文化の見直しという3つの包括的アプローチを通じて対処していくことの重要性が示されました。


後半のパネルディスカッションでは、「企業価値向上と女性リーダーシップ」をテーマに、株式会社レゾナック・ホールディングス 取締役 最高人事責任者の今井のり 氏、住友電気工業株式会社 執行役員で京都大学女性エグゼクティブ・リーダー育成プログラム第2期修了生の宮永美紀 氏、本学 キャシー松井 特命教授 、アスリ・チョルパン 教授が登壇しました。企業経営、人事実務、修了生としての実践的視点、そして学術的視点から、女性リーダー育成の取り組みや組織文化の変革、近年の国際情勢を踏まえたDEIの動向、職業選択や評価に影響するアンコンシャス・バイアス、製造業を含む各業界における人材育成の課題、さらにスタートアップ分野における女性起業家の現状など、多様な論点について活発な議論が行われました。会場参加者との質疑応答も盛んに行われ、示唆に富むセッションとなりました。
本シンポジウムは、多様な視点からの議論を通じて理解を深める場となり、盛況のうちに終了しました。



